校長より 05

長崎修学旅行



 3年次生229名が2泊3日の九州北部・長崎修学旅行を終え、元気に学校に戻ってきました。 私は今回の旅行には同行できませんでしたが、様々な旅の様子をお聞きしました。

 初日のテーマは平和学習でした。飛行機で福岡空港に到着し、バスで3時間余りをかけて長崎へ。 車中では、バスガイドさんから九州の自然や街並みの紹介とともに、69年前の長崎の原爆に関するお話を お聞きしたとのことです。あるバスでは、原爆で妻を亡くし自らも被爆した放射線医学博士の永井隆が病床で 記した『この子を残して』の一節が紹介されると、「こんなに真剣にガイドさんの話をきいたことはなかった。 涙が止まらない。」という生徒もいたようです。

 その後、原爆資料館では爆心地から500メートルで被爆し、一瞬にして9人の家族を失った奥村アヤ子さん による平和講話に耳を傾けました。この修学旅行の直前には中学生が長崎での平和講話で被爆者に対して、 心無い言葉を浴びせるという残念な出来事が報道されていました。この影響があってか、「きちんと話を聞けない 生徒がいるなら、後ろの席に座らせてください。」という申し入れがあったそうです。お話しの後には奥村さんから、 「夕方で疲れて眠くなる時間帯の講話で、こんなに真剣に話を聞いてもらったのは初めて。平和の原点は人間の痛み がわかる心を持つことだから、皆さんにそうした心を持ち続けてほしい。」とのお言葉をいただくことができたそうです。 この様子を聞き、全校集会でもきちんと話を聞くことができる拓真生の眼差しと姿を思い浮かべながら、たいへんうれしく、 誇らしく感じました。講話後の代表生徒の謝辞も心を打つものであったと聞きました。平和学習というこの修学旅行の 大切なテーマの一つが十分に達成されたようです。

 2日目以降も天候に恵まれ、軍艦島上陸、シーカヤック、カステラづくりなどの体験活動、長崎市内観光、 ハウステンボスでの自由行動と順調に旅程を終了することができました。世界三大夜景とされる長崎の夜景、 歩いて体験した坂の多い歴史ある街並みなど、心に残る充実した旅行になったものと思います。旅行を支えてくださった 多くの皆様に心より感謝いたします。ありがとうございました。

校長  大本 静代  (2014/06/17)